仕上げ工程の種類

なめしから仕上げへ

なめしの工程が終わるといよいよ仕上げへ入ります。
革に施す化粧のような工程で、この仕上げ工程こそタンナーごとの腕の見せどころです。

加脂

なめしが終わった皮は濡れているのでしっかり乾燥させます。
乾燥すると皮は硬直しますので脂を加え皮を柔らかくさせます。

色付け

革を染める材料として主に「染料」と「顔料」を使い分けます。
しみ込ませて色付けする染料染めは、色付けした後も革の天然の表情が残っており、使用による色艶の変化が楽しめます。
よってタンニンなめし革との相性がよくタンニン革は多くの場合染料で色付けられます。
革の風合いを味わいやすい分、発色の良い色を出すのは困難な面もあります。
また、耐水性に弱く色落ちが発生しやすくなります。

替わって、顔料染めは「塗る」色付け手法のため発色もよく色落ちもしにくくなりますが、革の風合いは著しく損なわれます。
天然の革のキズやシミも顔料により目立たなくなります。

化粧をして仕上げる

ここまでは化粧の下地。
いよいよ本格的な仕上げへ入ります。
現在では数多くの仕上げ手法があり、様々な革が仕上げられています。
エナメルや型押しなど外観的な仕上げもそうですが、
耐久性を上げるためや柔軟性を上げるためなど機能的な意味合いの仕上げ手法も含まれます。

 

素上げの革

仕上げ技術の発展により人工的な鮮やかな美しさの革や、個性的な革、ありとあらゆる素晴らしい革が作られています。
しかしながら、当店が使用している革は「素上げ」の状態の革です。
いわゆる化粧的な工程を施していません。
自然の革の風合いをそのまま残したような革で、スッピンの状態です。
使い始めから美しい化粧をされた革とは違い、素上げの革は艶もなくマットで素朴な外観ですが、
使うほどに革が持つ油が表面に浮き出てきてツヤが出てきます。
また、使い手に合わせて革が柔らかくなり馴染んでいきます。
美しさは人それぞれで違うもの。
ただ、自然の美しさには多くの人が魅入られるのではないかと思っています。