ひとりで売るということ
**** この投稿は「note」に投稿しているものと同内容となります ****
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製品をひとりで作っているが、販売もひとりでやっている。
独自サイト、ハンドメイドモール、自営アトリエショップ、のみだ。
卸販売はしていないので卸先もない。
販売をひとりでやるのは正直大変だ。
前回の追記にもなるが、
自分ひとりだけで仕事をするという事に意固地になってはいけないとも思っている。
人間ひとりでできることなんて僅かだ。
できれば助け合える関係の人がいることが望ましい。
そして残念なことに私にはそんな相手がいない。
個人メーカーをやっていていちばん孤独に感じる事が、製品をアピールする人間も自分だけになるということだ。感覚的にいうと仲間がいない。
製品をいくらアピールしたところで、自分が作ったものであるが故に説得力に欠ける。
製品のイマイチな所も正直に伝えて欲しいと思われるだろうが、イマイチと思ってるものをわざわざ手作りで作りはしない。
自分では良いと思っているから作るのだ。
もし卸先店舗があったらどうだろう?
作家が良いと思って作り、それを見た店舗の人も良いと思って仕入れる。
その製品の良さを認める人が2人以上いることになる。
私自身の製品アピールと、卸店舗先の製品アピールとは説得力の差があると思う。
そして作家自身が製品の良さをアピールするということは自身を褒めているようなもので気恥ずかしくもあるのだ。
今までずっと自身だけでアピールしてきたので、自分以外の人が製品アピールをSNS等で発信してくれたらとても嬉しいんだろうな〜と想像する。
販売に関しても10年間ひとりでやってきてよかったのだろうか?
卸し販売をしない方針は開業時からそう決めていた。
当時はオンラインショッピングがちょうど一般的になり始めていた頃で、販売も自分でやれるんじゃないかと思った。
直接お客様へ届ける個人対個人での気持ちがいい商売をしたかった。
直販だと価格を低く設定できるので価格面でもアピールできるし、お客様と直で関われるので大量のフィードバックを得られる。
しかも前回に書いた通り、卸先で商品が売れなかった場合、私の性格だと卸先に問題があるのでは?という思考に陥るかもしれない。
それらが自分で売っていこうと決めた理由だった。
そして直販のみで10年やってみた感想は、
自身で売るという事がこんなに大変なものだったのか、、ということである。
仮に製品を卸す場合、上代の6掛けくらいで卸すことになると思う。
つまり制作に6割、販売に4割。
10年前は販売だけで4割も取られるのかと思った。でも今は妥当な条件に思える。
それくらい売るのは大変だ。
4割払って制作だけに集中できるなら安いものかもしれない。
とりあえず10年、販売もひとりでなんとかやってこれた。
卸し先に頼らず地肩がある店になりたいと思ってやってきた。
しかしこれも残念ながら現状では地肩がある店とは到底言えない。
引き続き、ひとりでやるが意固地にはならないよう、甘えられるところは甘えながらやっていこうと思っている。