財布はコンパクトさが正義なのか?
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革の財布をつくって販売しています。
当店では2018年頃までは長財布が主流と言えるくらいだったが、昨今ではコンパクトなものがすっかり主流。
コンパクトなものもそうだが、二つ折り程度のミドルサイズのものも相変わらず人気。
ただ、財布を10年間製作・販売してきて思うことは財布選びは十人十色ということ。
長財布が売れなくなった訳でもない。主流とは言えないがまだまだ選ばれ続けている。
2022年4月時点でそんな感じ。
ここからどう変わっていくだろう。
今後は、コンパクト財布に切り替えたがやっぱり大きめのものに戻るという人も出てくるんじゃないだろうか??と思ったりもする。
コンパクトな財布は物理的にどうしても使い辛くなってしまう。
ほとんど現金決済を使わずに済む環境であれば問題ない程度だが、思ったよりもまだまだ現金使わないといけない場面が多い人には、使っていてプチストレスを感じることもあるだろう。
サイズをコンパクトに抑えるほど使い勝手は落ちていく。
特に札入れ部分。
お札のサイズにピッタリ合わせるほど、入れる際にシビアに丁寧に入れなければならない。
それに疲れた人は長財布といわずとも、ミドルサイズの財布に移るのではないだろうかと。
もちろん今後、よりキャッシュレスが進むと、多少使い辛くともコンパクトなもので充分だという人も増えるだろう。
ちなみに私はつい先日まで大容量の長財布を使っていた。
財布の中身の整理や管理をするのが苦手なので、管理が少なくて済む大容量の財布が私には適していた。
しかし、コンパクトが主流の今、財布の作り手として大容量財布を使い続けるのもどうかと思い、2つ折りサイズのものを使いはじめた。
容量的にはこれで充分なのだが、これから増えてくる中身を整理できるかどうか。
やはり今の私には2つ折りサイズがベストで、ミニマムなサイズのものは選べなかった。
もちろん財布選びは十人十色だ。
ここまでを読むとコンパクト財布を否定しているかのように思われるかもしれないが、そうではない。
コンパクトが主流になる以前から財布の作り手としての究極の目標は、
「使い易くて容量も充分でありながらもコンパクトに収められた財布」なのだ。
魔法でも使わなければ作れそうにない理想形だが、作る以上できる限りそれに近づくものを考えていきたい。
と、同時に今後は「財布」というものが無くなっていくのか?も考えなければならない。
個人的には財布作るの好きなので形が変わっても作り続けていきたい。
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